OLYMPUS-PEN EED 2001/03/25(日) 物心ついた頃から我が家にあったカメラです。親父も割とカメラが好きやったようで、Nikon Fなんかもあったような気がするし、他にも引き出しを探していたらコダックの126フィルムを使うカメラや、壊れたポラロイド、Nikon F用の交換レンズや、フィルターがどっさり出て来たのでした。似て来たということか。(^^; 小さい頃はこれでなんやかやと撮影していたのを覚えています。基本的にオートで撮るカメラなので操作は簡単なのですが、目測式なので距離は自分で見当をつけんとあきません。でも、そんなん気にして撮ったことなかったけどなぁ。でも、あんまりピンぼけの写真を撮った記憶がないのでした。多分都合の悪いのを忘れているだけやろけど。(^^ 今時のプラスチックカメラと違って総金属なのでずっしりと重くていい感じです。但し、本体部分は皮ではなく、プラスチックを加工したものです。滑りにくくていいですね。レンズもF1.7と明るいレンズなので見た目にもかっこいいです。他のペンシリーズがどういうのかよう知らんのですが、このEEDだけ四角くて異端らしいです。でも、いかにも機械って感じでいいですね。 裏には親父が貼ったラベルが二つ。下の方はあれですね、固めのビニールテープにグイグイと型押ししてローマ字を打ち込んでいくやつですね。「TAKEUTI」という綴りが世代を感じさせていいです。(^^ ファインダーはクリアで見やすいものです。ハーフサイズなので普通に構えると画面が縦長になります。向かって右側の大きめのダイアルが巻上げダイアル。その上の小さいダイアルは露出計用のフィルム感度設定ダイアルです。 実はこのカメラ、引き出しから見つけ出した時はシャッターが動きませんでした。電池室の接点が朽ちて取れていたのでそれかなぁ、と思ったんですけど、チャチャッと補修して電池を入れて、レリーズを押すとシャッター音が「ジズ〜ゥ」というので、通電はしていたみたいです。で、心斎橋のオリンパスのサービスセンターに持ち込んだんですけど、やっぱり接点が取れてて、部品もないからもうアカンって。ん〜?と思ったけど、当時はまだカメラ屋さんに入るのが怖かった時期やから、素直に引き下がりました。(^^; で、それからしばらく飾っていたのですが、たまたま親父とカメラの話になって、これ動かへんねん言うたら、よっしゃ、修理に出しとくわって。それから長いこと音沙汰なしやったので、やっぱりアカンかったかなぁ、と思ってオークションで同じものを落札した次の日に、直ったでって連絡がありました。(^^; 二つあってもあれやけどなぁ。 戻って来たのを色々見てみたのですが、電池室の接点もきちんと直っているし、露出計もキチンと働いているし、試し撮りをしたものもちゃんと写っていていい感じでした。どういうことやねん、オリンパスのおっちゃんよ。ま、何はともあれ、思い入れのあるカメラが復活して使えるようになったのがとても嬉しいのでした。(^^ 絞りは基本的にオートにセットして使います。後は露出計と連動して自動的に絞りとシャッタースピードが決定します。マニュアルでもセットできますが、これはストロボ撮影用のものとか。ということで、絞りもシャッタースピードも固定されるようです。 距離リングにはメートル表示とフィート表示の目盛りがあります。親切やなぁ。(^^ 1.2mと3mのところでカチッとリングが止まるようになっています。スナップに最適な距離で、後はある程度絞って被写界深度を稼ぐんでしょうね。実際に撮影してみて、近距離ではちょっとピンぼけもありましたけど、それ以外はちゃんと写っていました。 レンズの上側にあるのがCdS式露出計の露光窓。レリーズボタンの後ろにフィルム感度設定の窓が見えますが、ここの設定を変えると露光窓の中の絞りが変化します。セレン式と違って割と精度はいいみたいです。 オートで使用する際、露出アンダーでシャッターが切れない時、こういう感じでファインダー内に赤ベロが出ます。レリーズボタンも突っ掛かるような感じで押せなくなります。ちょっと暗くなるとすぐこれが出るので、手ぶれ防止のために早目に出るようにしているのかもしれませんね。親切なんかどうか。(^^; レンズは大口径、F.Zuiko F1.7/32mm。紫色のコーティングがきれいなレンズです。32mmですが、ハーフサイズなので画角も変わるし、標準サイズでどれくらいでしょう、標準レンズに近いのかなぁ。ファインダーを覗いた感じは安原一式に近いです。僕に撮っては使いやすいレンズですね。 写した感じですが、若干コントラストが弱いかなぁ、という気はしますが、シャープな写りだと思います。普通に見る分にはハーフサイズだから粒子が粗いなんていうことも気にならないです。AGAT 18Kの方がコントラストは強いですね。色ノリが濃く感じられます。でも、AGAT 18Kはシャープさにやや欠けます。その辺は日本的か大陸的かといった差かなぁ。この辺は好みですね。 レリーズボタンは四角くて、ちょっと変わっていますね。レリーズケーブル用の穴が開けられています。押し易くて手ぶれしにくい感じで、もちっと赤ベロの出るのが遅ければなぁ、なんて思うのでした。 左側のはフィルムカウンタです。実際はオレンジ色の指針です。24枚撮りで48枚、なかなか減りません。(^^; うっかり36枚撮りを入れるとえらい目に遭います。(^^; 何はともあれ、一番馴染みのあるカメラがきちんと元通りになって昔と同じように使えるというのは無上の喜びなのでした。よう考えたら大体同い年なんですね。これからも大事にしてやりたいと思います。 |
OLYMPUS-PEN EED 仕様一覧 | |
形式 | 35mmハーフサイズレンズシャッターカメラ |
使用フィルム | 35mmフィルム |
画面サイズ | 18x24mm(ハーフサイズ) |
レンズ | F.Zuiko F1.7/32mm |
ファインダー | アルバダ式ブライトフレーム 0.7倍 |
露出計 | CdS式 |
焦点調整 | 目測式 0.8m〜無限 |
フィルム感度設定 | ASA12〜400 |
シャッター | オリンパスプログラム式、1/15〜1/500 |
シンクロ接点 | X接点、ホットシュー及びシンクロターミナル |
フィルム巻き上げ | リア−ワインディング式 |
電源 | 1.3V 水銀電池 (アダプター使用によりSR-44アルカリ電池使用可) |
大きさ | 115x68x49.5mm |
重さ | 430g |
その他 | 発売時期 : 1967年〜1972年 発売価格 : 16500円 |
関連ページ | Olympus Pen Spec/Pen EED (Olympus Pen Gallery/偉大なるハーフカメラ オリンパス ペンEED オリンパスカメラの歴史 penguin-19's COMPACT CAMERA |
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