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Zeiss Ikon Nettar <2001/07/24(火) 放出済み>
2001/03/25(日)

ZEISS IKON Nettarを立てたところ

 Zeiss Ikonのカメラにググッと惹かれてContessaを手に入れ、それからあちこちでZeiss Ikonのカメラを見て回るようになったのでした。やっぱりContaxがいいなぁ、とか思いながらオークションを見ていたら、Nettarという聞いたことがない名前が。で、かなりお手頃価格やったので、つい落札してしまったのでした。

厚み

 カメラに興味を持ち始めた頃はまさかこんなの手にすることはあるまい、と思っていた本格的な蛇腹カメラですが、手にしてしまいました。(^^; しかし、なかなかよう出来た仕組みですね、蛇腹カメラ。折り畳んだ状態は非常にコンパクトで、Contessaより薄いです。

 向かって左側の取っ手を起こしてクリクリ回してフィルムを巻上げます。たまにキーコキーコいうてて、それはそれで哀愁があっていいのでした。

閉じた状態

 パッと見は小ぶりのハンドバッグみたい。片方にそれっぽい手提げ部分があるし。はるか昔のカメラなので、とてもシンプルで大きさの割りに軽いのでした。でも、ボディはかなりきれいで、ボディの金属部分に若干剥げがある以外は、皮の状態もよく、もちろん蛇腹に穴など開いてなくて、とても状態がいいです。

ZEISS IKON Nettarを寝かせたところ

 最初、上面の小さいポッチリを押してみたのですが、前蓋がなかなか開かない。(^^; で、どうやら建て付けが悪くなっているようで、押すというより前にスライドさせる感じにして、ちょっとボディを前に屈めるとスルスルとレンズ部分が出て来るのでした。最初はそうスムーズやなかったけど、油を指したらいい感じになって、今はパシャッと飛び出します。一応古いから手を添えてはいますが、勢いのせいで壊れるって程やないなぁ。

 それから、最初、前蓋を元に戻す方法がさっぱり分からず難儀したのですが、どうやら銀色の短めのステーをボディ側にグッと押し込んだらロックが外れるようで、そうするとスッと元に戻ります。なお、レンズ部分に付いているローアングルファインダーを縦位置用のポジションに戻さないと途中で引っ掛かって前蓋が閉まりません。

レンズ部分

 レンズは普及機向けの廉価版レンズ、ネッター・アナスティグマット F6.3/105mm。35mm版に換算したらどれくらいなんでしょう? 広角レンズやと思うんですけどね。でも、本体上部の素通しファインダーとローアングルファインダーとで見え具合が微妙に違うねんけどなぁ。よう分からないのでした。資料もあまりないし。しかし、ローアングルファインダーのおかげで愛敬のある顔付きですね。

横から見たところ

 横から見るとこんな感じ。かなり蛇腹が長いです。ボディから下に向かって斜めに出ているのがさっき言うた短めのステーです。これをグッとボディ側に引くのですが、上下両方のを同じ加減で引かないとロックが外れないのでした。結構力が要ります。ボディ上面、上側の小さいのが蛇腹を押し出すポッチリボタン。大きめの丸いのはフィルムスプールを固定するもの。内側から押すとクッと持ち上がります。内側にはきちんとしたフィルム圧版もついていて、その辺はやっぱりHOLGA 120Sとはえらい違いなのでした。比べたらアカンけど。(^^;

ウェストレベルファインダーウェストレベルファインダー縦用ウェストレベルファインダー横用

 これがローアングルファインダー。これを見て、YASHICA T4 superのスーパースコープのルーツはここにあったのか、と思ったのでした。素通しのファインダーが極めて怪しいのと、シャッタースピードがスローなので手ぶれ防止のためにボディを体に押し当てて固定して撮影するのとで、このローアングルファインダーはフル活用しているのでした。あんまり細かい構図にこだわっていないので、これはこれで便利です。

 真ん中が縦位置用のポジション、右が横位置用のポジション。最初、なんでこんな十字の形になっているのかなぁ、と不思議やったんですが、要は縦位置と横位置との枠が交差してこんな十字形になっているのでした。よう考えてるなぁ。

レリーズ部分

 手前がシャッターレバーです。縦位置で構える時は普通に構えても体に押しつけてもレバーを操作するのは苦にならないのですが、これが横位置の場合、普通に構えるとレンズの下側にレバーが来るので非常に操作しにくいのでした。だから、余計に体に押しつけてローアングルファインダーで構図を決めて撮るのが多くなるのでした。

背面

 背面から見たところ。Contessaの背面にもさり気なくZeiss Ikonのロゴが型押ししてありますが、Nettarの背面にはかなり大きめのロゴが型押ししてあるのでした。

 フィルムカウントは赤窓式で、ここに出る数字を見ながらクリクリ底面の取っ手を回します。6x9版くらいになるとフィルムのたわみで撮影に影響が出るということで撮影直前に巻上げるのがいいらしいです。でも、そんなん忘れますわ。いっぺん半分だけ巻上げて、撮影直前に後半分巻上げようと思っててそのまま忘れて、かぶってしもたことがありました。まぁ、僕レベルの初心者が写す分にはあまり影響がないと思うので、今は撮影したらすぐに巻上げています。

 ちなみに6x9版は120フィルムで撮影枚数が8枚。あっちゅう間です。いつも、さぁ調子が出て来たでぇ、と思った時にフィルムが終わって黄昏てしまうのでした。それと広角らしいというので、どうも今のところええのが撮れたためしがありません。目測式なのですが、距離目盛がフィートで一々計算するのが面倒なので、結局遠景撮影用になってしまっています。フィルムサイズが大きいからポジで撮ると迫力があってきれいらしいけど、きちんと露出調整する腕がないし、お金もないのでネガばっかりです。

 そうそう、以前どこかで35mm判36枚撮りフィルムとの有効面積の比較をやっていました。

<35mm版>
 24mm x 36mm ( 864() x 36 = 31104(D(平変は、)
<6x9版>
 56mm x 84mm (= 4704) x 8 = 37632(平方ミリ)

 (37632 - 31104) / 864 = 7.54(枚)

 ということで、8枚しか撮れないけれど、実は35mm判で7枚分余計に撮れるということです。なるほどなぁ。実売で35mm判36枚撮りよりも120フィルムの方が安いので、結構お得とのこと。う〜ん、確かに。

 しかし、やっぱり対象物の数で考えたほうがええんやないかなぁ、というので、やっぱり8枚だけっちゅうのはちょっぴり損した気分なのでした。(^^;

Zeiss Ikon Nettar 仕様一覧
形式 6x9判蛇腹折り畳み式(フォールディング)カメラ
形式名 515/2
使用フィルム ブローニーフィルム(120フィルム)
画面サイズ 56mm x 84mm
レンズ NETTER-ANASTIGMAT F6.3/105mm
ファインダー 起立式透視ファインダー、ローアングルファインダー
撮影距離 約1.8m〜無限遠
シャッター DERVAL(レンズシャッター) : T、B、1/100、1/50、1/25
絞り -、6.3、8、11、16、22、+
シンクロ接点 なし
フィルムカウンター 赤窓式
大きさ 170(幅)x90(高さ)x130(奥行き)mm (前蓋 : 開)
125(幅)x85(高さ)x37(奥行き)mm (前蓋 : 閉)
重さ 約570g
関連ページ tenji:Netter
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