- 投稿 1999/05/03更新 2024/12/31
- 雑文
目の前に二つの空きパックがある。200mlのドリンク。「なぜなかったの?」シリーズらしい。「冷・温タイプ、つめたさのおいしさ」と書いてある。長崎にある会社が出している。知らなかったけど、ハウステンボス町ってあるんやな。ということはパルケエスパーニャ町もあるんかな。
一つは「味噌汁ドリンクしじみ」。もう一つは「クリームシチュードリンク」。ジャスコの地下食にある牛乳の陳列の一角を結構の量占領しているのを発見しました。これは飲まねばなるまい。新しいものには滅法さとい私は後先考えずカゴに入れていたのでした。
それとは別に「納豆栄養ドリンク」というのを飲んだこともあったけど、あれは納豆のネバネバだけを粘り気なしに飲んでるようで、いかにも体に良さそうだったが、さすがに気持ち悪いので一度でやめました。一度も飲むなよ、と家族に言われたけど。
もとより冷たくてもうまいものが本当にうまいのだ、という持論を持つ私。持論を持つは繰り返しだな。それはさておき、当然のごとく冷たいまま飲みました。行楽のお供を想定してるみたいだし。すりつぶしてジュース状にしてあるので、まぁ、確かにサラッとして飲みやすい。噛む手間も省けるだろう。消化にも良さそうだし。うまく行けば小便だけで済むかもしれない。それはないな。ババちい話ですいません。
しかしだ、やっぱり食感というのも大事なわけで、しじみが汁というのも随分と味気ないものである。シチューの方に至っては原材料で固形らしきものはたまねぎくらいしかない。後は牛乳、テールスープ、シチュー粉。具のないシチューじゃないか。ワカメはどうした、鳥肉は、ニンジンやじゃがいももあるだろう。なぜマッシュルームを外すか。まぁ、イチゴジュースと言いつつ香料しか入ってないのに比べて、しじみやたまねぎを入れてあるだけ良心的だけれども。すりつぶしてあるから分からないけどね。ん? もともとシチューも味噌汁もドリンクじゃないか。ま、それはいいか。
多分ストローのサイズにおもねってしまったのだと思う。コストの問題があったのだろう。あの細いストローでしじみやたまねぎをそのまま楽しむのは確かに無理があるし。しかし、個人的にはストローの方をなんとかしたら良かったのではないか、と思う。直径1.5cmもあれば吸えるだろう。あ、圧力かからんか。少なくとも飲み口を大きくすればいけたんやないか。そういう意味では昔ながらの飲み口のでかい、缶のぜんざいとかつぶつぶオレンジとかの方が発想としてはいいと思う。あ、もしかして最後に底に粒とかが残って気になる人のために作ったのか。むぅ、そうだとしたら、そうだとしたら、それはそれでいいことやないか。気がつかなかった。
多分そうなのだろう。「なぜなかったの?」とまで言うのだから。どう考えても今までの汁物で苦労してきた人向けにしか読めないし。しかし、意気込みも最初だけだったのかもしれない。最初に買った味噌汁の方は、サブタイトルが「お弁当、おにぎり、パンのおともに!」「ご家庭の常備飲料」とビックリマークありの、言い切りありの、それはもうなんて画期的なんだぁ、と言わんばかりの勢いが感じられるものだった。常備とまで言うなんて、すごいやないか。乾パンと同格だぞ。今どき置いてないか、乾パン。
ところが、しばらくしてから買ったシチューの方は、「お弁当・パンのおともに・・・」「さらっとして、飲みやすい・・・」と随分と歯切れが悪くなっている。おにぎり派には受けが悪かったのか、おにぎりが割愛されている。縦書きから横書きになったこともあるのだろうけど、フォントのサイズが幾分小さく見える。ちょっと早まったかなぁ、という後悔にも似た気持ちがうかがわれて、思わず頑張れよ、と言いたくなってしまった。このシリーズ、俺一人になっても飲み続けるぞ、と思ったのだった。
しかし、次に行ったときにはいつもの牛乳コーナーに戻っていた。ない。私がはまったものは大抵無くなるのが早い。無くなる方が悪いのか、私がはまるのが悪いのか、それは知らないけれど、いずれにせよ、また一つお気に入りが無くなってしまった。ビーフシチュー、ふかひれスープ、赤出汁、お雑煮、ボルシチ、トムヤムクン、ブイヤベース。色んなものを期待していただけに、ちょっと寂しい。多分サブタイトルをつけようとして涙が止まらなくなったんじゃないかな、切なくて。みんな悪かったなって。いや、知らんけどね。ジャスコが扱わんようになっただけかも知れんし。
いつかまた会えるのだろうか。目の前にあるパックを見つめながら、ポツンとつぶやいたのだった。「なぜなくなったの?」